鶏皮モツ煮

うちのチビには面倒くさいクセがありまして。

 

テレビ番組を録画して、面白いとわたしに見せようとするんですよ。
この番組面白いから見ろと。
まーこれはこれで親切心なんだけど。
先に全部オチを言ってから見せるんですね。

 

・・・言うなよ、オチ・・。

 

例えば面白いマンガがあるとやっぱり読ませようとするんですよ。
でもね、先に結末のページを見せて。
オチを説明して。
さ、読んでみて、面白いからと勧める。

 

・・・面白くねーって・・。

 

しかし不思議な事に。
本人はオチが分かってても面白いらしく。
何度も同じ所でゲラゲラ笑う。

 

お前。
なんか。
幸せやなー・・・。

 

多分こいつ、友達にも同じ事してんだろうなーと思うと。
周りから思いっきり面倒くさがられてる姿が目に浮かび。

父親として。
とても心苦しいのです。

 

取りあえず。

 

オチ言うな・・・。

 

 

はい、今回はこんなの買ってきました。
鶏皮モツ煮。

 

その名の通り、鶏皮とモツを煮込んだモノ、の、はずなのですが。
モツが見当たらない。

 

はて？？

 

ま、買ってきたお店ではハッキリと”鶏皮モツ煮”と書かれていたので。
これは間違いなく”鶏皮モツ煮”です。

 

そう言う事にして。
もうそれ以上は深く考えず。
食べたおします。

 

 

鶏皮をひと切れ。

 

豊かな弾力感。
ひと噛みひと噛み、軽やかに弾む。

 

湧き出す醤油の味が実に香ばしく。
みっちりとした塩辛さがゆっくりとゆっくりと舌を舐めていく。

 

鶏皮の脂もいいですね。
甘くて、甘くて、うま味たっぷりで。
力強い美味しさが、とろ～りと口の中を流れる。

 

 

はい、ビールさん登場。
本日はサッポロの黒ラベル。
まずはぐびり！とひと飲み。

 

口当たり、柔らかなタッチ。
繊細な味わいがさーっと流れ込んでくる。

 

泡のクリーミーな感触が実に上品で。
清々しい植物香が、喉の奥までさっぱりと洗い上げる。

 

 

それでは鶏皮をひと口。
むっちむっちとよく噛んで、しっかりと鶏皮のうま味を口の中に行き渡らせて。
ビールをぐびっとあおる。

 

ざっと口の中を支配するビールの植物的な香味。
心地よい爽快感が背中まで走る。

 

その一方で鶏皮は味の重みをぐっと増し。
醤油の塩味と脂の甘みが、ゆったりと沈み込む。

 

ビールの軽快感。
鶏皮の重量感。
お互いの味がお互いの味を引き立て合い。
各々単独で味わうよりも、美味しさの特性をさらに際立たせる。

 

いっやー、こりゃタマランですわ！

 

という事で

ビールタイムスタート！

 

鶏皮噛んで噛んで噛んで、ビールをぐびりとあおって。
鶏皮噛んで噛んで噛んで、ビールをぐびりとあおって。

 

止まンねーー♪♪

 

 

仕事に疲れ果てた深夜。
独り、うめー鶏皮食って、うめービール飲んで。
涙を流しながら（←笑）幸せを噛みしめる。

 

 

ごちそうさま。

 

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